この記事は2016年の1月5日に書いています。
僕が最後の転職をして今の職場に勤務して、今回で早くも3回目の正月を迎えました。今のところ、幸いにして5回目の転職活動をする事態には至っていません。
さて、このブログでは、サラリーマンが会社に対抗する手段を蓄えられる手段として
① パワハラや違法行為の証拠を確保し、いざとなったら法的な闘いができるだけの準備を整えること
② 今の会社で給与を受け取りながらスキルアップをはかり、いつでも転職できる人材になっておくこと
③ 必要とあらば休職制度を上手に活用し、その期間を使って②を効率的に進めること。
を提唱しています。
ただ、これらはいずれも、ある程度の時間・期間を必要とします。
一朝一夕で果たせるものではありません。
パワハラの証拠を確保しようとICレコーダーで常時録音を開始しても、「決定的な証拠」と言えるような発言を複数集めるのには時間がかかります。
やってみると分かりますが、始終パワハラ発言をしているように感じる上司でも、客観的に「明らかにアウト」というまでの発言をそう毎日してくれる訳ではありません。
内部の人間にとっては胸に刺さるが、第三者が文字として見ればパワハラかどうかよく分からないような内容の方が多くなるのが通常です。
結果、毎日「常時録音」を繰り返してデータストックしても、十分な証拠が集まるまで、数ヶ月の期間を要する覚悟は必要です。
スキルアップについていえば、例えば大学受験以来英語から遠ざかっていた人が履歴書に掛ける程度のTOEICスコアまで達しようと思えば、少なくとも1年程度の期間、毎日ある程度の時間を英語学習に割くことを継続する必要があるでしょう。
スタート地点によっては、それ以上かかるかも知れません。
休職制度を活用し、勉強時間を確保することはこの期間を短縮する有効な手段ですが、いかに時間をかけようと、人間には1日に習得できることの限界量があります。
英語のような語学学習は特にそうです。
1日2時間の英語学習の時間を、1日8時間に延長したとして、4倍速くゴールに達する、というものではありません。
ピアノなど楽器を習ったことのある人は、理解できるのではないでしょうか。
1日2時間の練習で1ヶ月で弾けるようになる曲があるとして、1日6時間練習すれば10日で弾けるかというと、なかなかそうはなりません。
何時間鍵盤に向かっても、その日練習している最中にはどうしても上手くできなかった指運びが、一晩寝て翌日ピアノに向かったら、なぜか簡単に出来るようになっていることがありますよね。
語学学習も、いや、あらゆる学習というものは、学習の最中に伸びるというより、その後休んでいる時間帯に、学んだり訓練したりした内容が熟成され、身に付くものなのです。
その場で出来るようになるのではなく、一晩寝たら出来るようになっていた、というものなのです。
ですから、1日の取組時間を2倍にすれば、習得期間が半分になるという単純なものではありません。
<1年前の今日、あなたの状況はどうでしたか?>
さて、そういう訳で、あなたが職場でストレスと戦い、毎日やっとの思いで出勤しているとしても、それを解決することは、一朝一夕では出来ません。
宝くじの高額当選でもして、生涯所得ぐらいの金額を一度に手にするようなことがあれば別ですが、そういうことでもない限り、あなたが今の苦しい状況から逃れるのには、それなりの時間が必要です。
うつや適応障害で精神的に苦しい中で、録音した証拠を毎日整理したり、仕事のストレスで疲れ果てて休みたい時間から、毎日1時間、1時間半という時間を作り出してスキルアップの為に学習を継続することは、とても大変なことです。
ですが、今日それを始めないと、永遠に状況は変わりません。
1年前の今日を思い出して下さい。
あなたの職場環境は、人生はどうでしたか?
今と同じ苦しさ、いきづらさ、ストレスを感じていたのではありませんか。
毎日毎日、嫌だ嫌だと思いながら、気が付いたら1年経っていたのではありませんか。
もしそうなら、考えてみて下さい。
ちょうど1年前から今日まで、毎日職場の状況を録音していたら、どのくらいの証拠が確保できていましたか。
ちょうど1年前から今日まで、毎日平均1時間、英語の学習を継続していたら、あなたの英語レベルはどうなっていたでしょうか。
ゴールが遠く見えれば、なかなか最初の一歩を踏み出す気力が出てきません。最初の一歩を踏み出しても、それを半年、1年の間続けられる人は、残念ながら多くないでしょう。
でも、今ここで何もしなければ、あなたは1年後の今日も、今と同じ状況でいる可能性が高いのです。
今日のあなたの状況は、1年前にあなたが選択した結果なのです。
来年の今日をどんな状態で迎えるのかは、今からこれまでと違った活動を開始するのか、何もしないで毎日を過ごすのか、あなたが現時点で選択した結果によるのです。
どちらを選択するか、それを決めることが出来るのはあなただけです。
You know, it’s up to you!