弁護士に相談する場合、相談料は30分5,000円(+消費税)というのが相場です。この30分という時間、自分の抱えている問題を説明し、弁護士から回答をもらう上では、非常に短いものだということをまず理解して下さい。

 

僕の知り合いの弁護士の何人かは所属弁護士会が行う法律相談に携わっていて、守秘義務上問題のない範囲で彼らの話を聞くことがありますが、自分の抱えている問題をきちんと整理し、簡潔に説明できる相談者はほとんどいないそうです。

 

「あのぉー、私の上司の課長が、あの、この人は2年前に私の上司になったんですけどぉー、そのー、すごく怖い人でぇー、まぁ時には飲みに連れてってくれることもあるんですけどー、でも普段仕事の時にはすごくそのぉー、口調が乱暴でぇー、この間もー・・・・」

 

読んでいてお笑いになるでしょうが、実際にこういう人がとても多いのです。初めて会った弁護士に「職場でいじめられています」というような話をするのは気が引けるからこうなるのかも知れません。しかしながら、これでは相談時間が30分どころか1時間あっても足りません。

実際には弁護士が何度も割って入り、何とか相談の内容を把握しようと努めることになるのですが、これでは弁護士も意欲が湧かないでしょう。適当なところで帰ってくれないかな、と考えても無理のないところです。

 

あなたが相談するときは、限られた時間を有効に使うため、相談の前に十分な準備をしましょう。

 

弁護士に会って挨拶を交わしたら、まず自分が何を相談したいかを簡潔に伝えます。枝葉はいりません。ビジネスでよく言われる、「結果から報告する」というのと同じです。

「会社から時間外手当を払ってもらえないので、どのように請求したらいいか、相談に来ました」と最初に言っておけば、弁護士の方でも「そうか。不払い残業代の請求案件か」と分かり、そういう前提でその先の状況説明を聞くので、理解が早いし無駄がないのです。

 

先程の話に続けて(これは弁護士も促してくれるでしょうが)、

「日に4時間から5時間、1ヶ月にして概ね100時間近い時間外勤務をしています」

「残業代は全く払われていません」

「外回りの営業から戻るのが7時過ぎ、それを報告してから事務処理をして帰ると、どうしても9時を回ります。週に2回ぐらいは11時を過ぎます」

「上司には、実際にやった時間の半分でもいいから時間外手当を請求させて欲しいと言ったのですが、“営業に時間外手当なんてあるかい!”と怒鳴られました」

というように状況の説明を加えていきます。

 

また、自分の持っている証拠についても

「昨年2月からのタイムカードのコピーはとってあります」

「時間外に顧客や上司に送ったメールはプリントアウトして持っています」

「時間外手当を請求して怒鳴られた時のやりとりは、録音を持っています」

というふうに説明できるように準備しておけば、30分でもかなり内容の濃い相談が出来るでしょう。

 

出来れば、口頭で説明するだけでなくレジュメを用意しましょう。以下のようなものです。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

1.相談の要旨

不支給となっている時間外手当を会社に払わせたい

 

2.現在までの状況

① 月に100時間ほどの時間外勤務をしているが、時間外手当の支給は一切ない

② せめて半分でも、と時間外手当を請求したところ、怒鳴られ、拒否された

 

3.現在確保している証拠

① 時間外に顧客及び上司に送ったメールを印刷したもの(日時の印字あり)

② タイムカードのコピー(昨年2月分より)

③ 上司が支払い拒否した際の音声(ICレコーダーで隠し録音)

・・・・・・・・・・・・・・・

 

ビジネスマンのあなたなら、簡単に作れますね。

こういうレジュメを用意し、証拠についてはファイルに整理して持参すれば、弁護士の方でも効率的に相談業務が出来ますし、「こういう人の依頼なら受けてもいいかな」と考えてくれるかも知れません。

 

弁護士にとって一番嫌なのが、自分の依頼人に騙されることです。騙すつもりがなくても、「情報を小出しにする」「情報を後出しする」依頼人とは信頼関係が築けないので、受任したくないのです。

 

逆にあなたが上記のような準備をして相談に臨めば、あなたは弁護士から見ても、10人に1人の「ちゃんとした人」、言い換えれば「信頼に値する人」です。

受任するかどうかはともかく、ぜひ力になってあげたいと、丁寧なアドバイスをしてくれるはずです。

同じ相談料を支払うなら、その相談料が生きるように、しっかり準備をして下さい。

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