僕は、新卒で入社した某損害保険会社で自動車保険の支払を担当していました。実際の仕事は、事故の相手方との示談交渉です。

実際の交渉の場面では、事故の発生状況について、こちらの契約者の言い分と相手方の言い分が喰い違うことは、しばしばあります。

そんなとき、契約者の中には、

「裁判しましょう」「こっちが正しいんだから絶対勝ちますよ」

などと、電話口でまくしたてる人がたくさんいました。

殆どの人は実際の裁判を知らないのだから、やむを得ないのかも知れません。

しかし、裁判は正しい方が勝つのではなく、自分の言い分を証拠で証明できた方が勝つのです。仮に自分の方が正しくとも、証拠が出せなければ、負けるのです。挙証責任(証明責任)は訴える側にある、というのが訴訟の鉄則であり(医療訴訟等では例外もありますが)、訴えておきながら証拠は有りません、ではお話にならないのです。

裁判所でない公的機関、たとえば労働基準監督署などの場合、ある程度、訴えた側の言い分を聞いて調査してくれることはあります。しかし、やはり、確実な証拠がないと、相手が強硬に否認すれば、物別れに終わってしまう可能性が高いのです。

 

会社が、あなたが法的な請求(訴訟、あるいは労基署への申告など)を起こそうとしていることを感知したとします。

この段階で経営者が顧問弁護士に相談したとすれば、顧問弁護士の最初の関心事は「この従業員は証拠を押さえてるのだろうか。押さえているとして、どんな証拠をどれくらい持っているのだろうか」ということです。

たいした証拠を持っていないと踏めば、会社は思いっきりシラを切ります。

あなたの言い分を否認してきた会社に対し、有効な証拠で反撃できなければ、あなたは負けてしまうのです。そうなったら、会社は「ウソの訴訟で会社に損害を与えた」として、あなたを懲戒解雇するでしょう。退職金もなく解雇され、みじめな敗残者になるのです。

逆に、もしあなたが、訴訟の場で持ち出したら会社が到底勝てないだけの証拠をしっかり握っているとしたら、あるいは、腰の重い労基署の監督官でさえ「ここまでの悪徳会社ならきっちり〆よう」と思わせるだけの証拠をあなたが握っているのを知ったら、会社はどうするでしょうか。

会社はきっと、裁判外で、あるいは労基署に持ち込まれる前に、あなたと和解する方法を模索するでしょう。それが結局あなたにとって、時間的にも費用的にも、最も合理的な解決につながります。

大人のケンカは証拠が全て。

まず最初に、これを、頭に叩き込んでおいて下さい。

(OA-1200)実用スパイアイテム 録音 高音質 内蔵メモリ2GB 電卓型ボイスレコーダー『VR-CA2』【OnSQUARE】

 

自由な人生を手に入れる教科書