前の記事で、挑発はご法度と書きましたが、より正確に言うと、「第三者が聞いて挑発と感じるような話し方」がご法度ということになります。

逆に言えば、第三者が聞いたときに挑発と聞こえないのであれば、上手に挑発してこちらに有利な証拠をつくることは、どんどんやって構いません。

こちらの意図するようにパワハラ発言をさせるには、やはり上手な誘導は必要です。

訥々と、原理原則に沿った話を、恐る恐るといった調子で繰り返す、相手が興奮しても、嵐が過ぎたら再び同じように繰り返すことは、短気な経営者や上司に対しては、実に効果的な挑発になる場合があります。

また、表面的に「弱気な態度」を見せることも大事です。サディストのパワハラ上司は、部下が委縮して恐れおののいている姿を見ると、一層パワハラに拍車がかかるのです。

前の記事で書いた会話を採録しますと、

「この日は、夕方5時近くなってから、部長にどうしても今日中に完成させろ、と言われて資料を作成したんですよ。それで22時までかかったので時間外手当を申請させて頂けないかと・・・・」

と、わざと語尾を曖昧にして相手に預けていますね。

「しかし・・・・、私だけでなく、みんな遅くまで残業をしていますし・・・。監督署の立ち入りでサービス残業がバレたら・・・・」

これも同じです。

とにかく、弱い労働者が、恐る恐るお伺いを立て、それを上司が高圧的に否定し、弱い労働者はそれでも抵抗を試みるが、断定的に言い切る勇気はなく、上司はさらに嵩にかかって責め立てる・・・という状況が良くわかる内容に仕上げて下さい。

反撃は、ある日を境に一気に行います。
それまでは、ひたすら世を忍ぶ仮の姿で、弱々しい部下を演じて下さい。