ブラックな職場、パワハラが酷い職場を退職する場合、在職中に密かに求職活動をして、次の転職先を決めてから退職届を出す、というのが王道であることは別の記事で述べました。

(関連記事 大原則:次を決める前に今の会社を辞めるな )

 

「次を確実に決めてから今の職場を捨てる」

これが、転職するにあたって最も大切な事柄だと僕は考えているのですが、中にはそうする余裕がない人もいるのではないかと思います。

 

パワハラの度合いが酷すぎて、もう1日も耐えられない、転職先が決まるまで待つことなどできない、ここままでは自分で自分の命を縮めてしまうかも知れない、というほどに、切羽詰まった事態のときです。

僕としても、こういう人にまで「転職先を決めるまで退職するな」と強要することは出来ません。

また、極限まで追い詰められている状態では、「転職先を決めてから退職する」ことのメリットが果たしてちゃんと機能するのか、という疑問が生じてくる、ということもあります。

限界に近い所まで精神的に追い込まれた人が、無理にでも在職中に転職先を決めようとすると、どうしても「1日でも早く転職したい」と考えて急ぐことになります。

 

そして、あまりに急ぐと、転職候補先の良い面だけを見て悪い面を見ないようにする「あばたもえくぼ現象」が起こるようになります。

「あばたもえくぼ現象」は、転職先を確保せず退職し、再就職先がなかなか決まらず、失業保険の給付期間を過ぎ、貯金も乏しくなったときに発生しやすく、こうなると冷静な企業研究ができなくなり、ブラック会社の罠に落ちやすくなります。

 

僕が「在職中に次を決めておけ」と強調するのは、この「あばたもえくぼ現象」に陥ることなく、生活の糧を確保した状態で冷静に次の会社を見定めてもらいたいと考えるからです。

しかし、たとえ在職中であっても「一刻も早く今の職場から脱出したい」という思いが強すぎると、退職後の転職活動と変わりがなくなってしまいます。

「転職できればとにかくどこでもいい」という思考回路になるのです。その結果、再びブラック会社の罠に落ちるという最悪の事態を招きかねません。

 

こうなる位なら、とにかく退職する、という決断も、責められるものではないと思います。

 

尚、会社そのものはマトモだけれど、自分の上司だけがパワハラ体質だというケースでは、当面のパワハラをやり過ごしつつ、人事異動による解決をはかることも検討すべきです。これについては、以下の記事を参考にして下さい。

転職しなくても、人事異動で解決可能な場合には

 

ストレスで死にそうなとき

あなたが、「もうストレスで死んでしまいそうだ」という切羽詰まった状態まで追いこまれているとすれば、パワハラの程度もかなり酷いものでしょう。本来であれば証拠確保をし、労災申請の道を探って頂きたいものだと考えます。

(関連記事:うつ病で労災認定を受ける方法 )

 

証拠確保するまでの余裕がない場合、労災認定基準を見ても、ただちに該当するか疑問の場合でも、いきなり退職するのではなく、まずは休職して時間稼ぎをすることを試みて下さい。

退職は、しようと思えばいつでも出来るからです。

また、健康保険加入期間が1年以上あれば、会社を退職しても発症から1年半まで傷病手当金(標準報酬の67%)を受け取れるので、出来ればそこまで頑張って下さい。

(関連記事:休業中の生活費 傷病手当金のもらい方 )

 

いよいよ退職するときは会社と刺し違えよう

うつ状態が強くなると、正常な判断力が失われるとともに、気力も湧かなくなるのですが、いよいよ退職やむなし、となったら、最後は気合を振り絞って開き治り、会社と刺し違える覚悟を固めましょう。

 

退職に追い込まれたのは会社のせいだ、ということを前面に出して宣戦布告するのです。

 

もう退職するのですから、相手のご機嫌をとる必要はありません。

会社や上司にモノを言えないというのは、要するに将来を考えるから言えなくなるのです(密かに転職活動をしている場合でも、希望に叶う転職先が決まらなければその会社に留まらなければならないので、はっきり転職先が決まるまでは、やはり言いたいことを言う訳にはいかないものです)。

 

しかし、「その会社での将来はもうない」ということを自分で決めてしまえば、そういう気遣いは一切不要になります。

 

不払い残業代があるのなら、「労基署行くぞ」「ユニオンに入るぞ」と脅すのもひとつの方法です。これで会社がビビッてくれるなら、それもありです。

でも、大声を出したり、机を叩いたりするだけが会社とわたりあう方法ではありません。

もっと知的な闘争術を駆使して、望む結果を出す方法もあるのです。

このサイトの「会社と渡り合うための戦略・戦術」カテゴリーを参考に、すぐに作戦を立てましょう。

とにかく、むしり取れるまでむしり取り、失業保険もすぐに、なるべく長期間受け取れるように、会社都合退職・退職勧奨による退職に持ち込むのです。

失業保険が切れた、生活保護ももらえない・・・そんなあなたが失業 保険を延長できる唯一の方法

はっきり言って、特に中高年の場合、退職してからの就職活動はかなりリスクが高くなります。ですから、次を決めずに辞めざるを得ない場合には、なるべく就職活動の時間を長く取れるように、すなわち、傷病手当金や失業保険をなるべく長期間受領できるような手段を講じた上で退職をするように考えて下さい。

~うつ病でもお金の心配をしないで会社を退職して療養生活を送る方法~

 

 自由な人生を手に入れる教科書
(電子書籍 無料ダウンロードサービス実施中!)