課税年度(1月~12月)の途中で転職すると、同年度内に前の会社から得た賃金が記載された源泉徴収票を、新しい勤務先に提出しなければなりません。

もし、同年度内に休職をした期間があれば、新しい会社にバレてしまいます。例えば、月給25万の人が、2月から5月まで3ヶ月間うつ病で休職し、6月に復職して1ヶ月働いた後、7月に転職したとします。

転職先にはうつ病のことや休職のことを伏せている場合がほとんどだと思いますが、前の会社の作成した源泉徴収票には、1月から退職する6月までの支給金額が50万円と書かれることになります。

6ヶ月勤務して賃金が50万というのは、どう考えてもおかしいでしょう。普通に勤務していたら、25万×6ヶ月で150万はあるはずです。こんなところから、新しい会社に、休職していた事実がバレてしまうことになります。

この辺のことは、以下の記事に書きましたので、目を通して頂ければ幸いです。

休職の先に転職を考えているなら、復職のタイミングに注意!

 

しかし、期中に休職で無給だった時期があったからといって、良い就職先に転職するチャンスが現れたのにみすみす取り逃がすのももったいない話です。

 

このときもし、あなたの会社が恒常的にサービス残業をさせていたら、これを請求して会社に払わせることで、新しい会社に無給期間を悟られないように出来るかも知れません。

 

あなたが毎日、少なくとも2時間はサービス残業をさせられているとします。

まず、あなたが本来受領できたはずの時間外手当の金額を計算してみましょう。

仮に、あなたの月給は25万で、1ヶ月の所定労働日数が21日とします。1日の所定労働時間を8時間とすると、あなたの時給は

25万円÷8時間÷21日=1,488円 になりますね。

時間外勤務の場合、賃金は25%の割増になりますので、時間外勤務1時間当たりの単価は

1,488円×125%0=1,860円 となります。

ここから、1ヶ月(稼働21日)、毎日2時間残業した場合の時間外手当を計算すると、

 1,860円×2時間×21日=78,120円 となります。

もし、これが全部サービス残業にさせられているなら、毎月8万円近い金額を、会社に搾取されていることになります。

残業代は2年間遡っての請求が可能ですから、理論上は、あなたは会社に対し、

78,120円×24か月=1,874,880円 の請求権があることになります。

 

会社と交渉して、仮に50%で和解したとしても約94万円。これを当年度に「臨時給与」として払わせれば、源泉徴収票に書かれる金額は、先の50万円に94万円を加えた144万円になりますね。本来の給与6か月分150万には少し欠けますが、おかしな金額ではなくなります。

ここで大事なのは、あくまでも「賠償金」ではなく、賃金として貰うこと。

実は、賠償金だと税金がかからないのに対し、賃金として貰ってしまうとそこに所得税がかかるので手取りは減るのですが、源泉徴収票の金額を不自然でないものにするためには、やむを得ないでしょう。賠償金として貰ってしまうと、賃金でないので、源泉徴収票に載らなくなってしまいます。

 

サービス残業代を払わせる交渉は、このブログを参考にして頂いてもいいですし、弁護士に頼んでも構いません。「労基署に行くぞ」と脅し、「今なら他の社員には黙っていてやるぞ」と餌をなげれば、案外喰いついてくる可能性はあります。

休職後の転職を考えている方は、一度検討してみては如何でしょうか。

 
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