さて、作戦の始動です。

1週間コースであれば、3日目の午後位から、徐々に、研修スケジュールの要所要所に、「正論での反論」を挟んでいきます。

 

<正論で研修内容に異議を挟んでいく>

ここで、「正論」というのは、「容貌に対する侮辱は人権蹂躙であり、許されない」、「業務命令であっても、法令違反は許されない」、「会社の命令といえども、倫理にもとる行為は許されない」といったものだと考えて下さい。

「課題のラジオ体操に意味がない」などという(そう考えるのはもっともですが)、研修課題そのものの価値の議論は、禅問答のようなもので、それこそ意味がありません。

そうではなく、第三者(最終的には裁判官だが、監督官庁の役人等を含む)が聞いたら尤もだと思うような、普通の人なら反論のしようがない、「法律に従った原則論・正論」を挟み込むのです。

但し、言い方は挑発にならないように気を付けましょう。後日録音を聴くことになる第三者を常に意識して、自分の言動をコントロールしましょう。

 

洗脳手法では、受講者に自己否定をさせるための人格破壊が行われます。

身体的コンプレックスに故意に触れることもします(X-JAPANのTOSHIさんが某セミナーに嵌っていた時には、『化け物アゴ男』と連呼されていたというニュース報道がありましたね)。

教官に身体的特徴を誹謗するような発言があれば、「外貌に対する誹謗は、いかに教官でも、許されないはずではないですか」といったことを、冷静に穏やかな口調で言い返すようにしましょう。多分、罵声が2倍3倍になって飛んできますが、それこそ、こちらの思う壺です。

 

ここで、「固めの杯を交わしてしまったからなぁ・・・」などと、弱気になる必要はありません。

人は、書面にしたもの、儀式を経たものは、拘束性があるように錯覚してしまいがちですが、公序良俗に反する契約は無効です。

いかな誓約書があろうとも、人権蹂躙や差別、違法行為の容認などは、許されるわけではありません。堂々と、正論を述べて結構です。

誓約書をタテに服従を迫る教官には、「人権蹂躙や違法行為の容認にまで、その誓約は及ばないのではないでしょうか」と繰り返し言い返せば良いでしょう。

 

 

こういう訓練では、メニューとして、作文やスピーチがあることがほとんどです。

このような課題も、「真面目に」取り組んだ上で、同じように「青くさい正論」を少しずつ挟み込んでいきましょう。

そういう「理屈」を破壊して、新たな(会社に都合の良い)思想を注入することこそ、この手の訓練学校の目的とすることですから、あなたは多分「目の敵」になっていきます。多分、他の訓練生の「見せしめ」的な存在にもなっていくでしょう。

そうなって構いません。暴力を振るわれることはありません。いや、実際は殴ってもらった方が好都合ですなんですが・・・・。とにかく、しっかり「見せしめ」になりましょう。

 

訓練生仲間でも、理不尽&意味不明な訓練に辟易している人は、少なからずいます。ただ、「ここで反抗すると、派遣してよこした会社に対する反抗になり、将来が危ぶまれる」という危機感から、表立ってあなたに同調する人は、まず皆無でしょうが、心の中であなたを応援している人は多分、けっこういるはずです。

声なき声援を支えに、彼らの心のヒーローとして、喜んで「目の敵」になりましょう。

 

挨拶訓練、などと称して、大声で「いらっしゃいませ」を100回言え、などというトレーニングもあります。

滑舌が悪かったりすると、その訓練生だけを非常階段に引きずり出し、耳元で怒鳴りながら「特訓」を行う場合があります。

「特訓」を受けちゃって下さい。

直接の暴力に及ぶ場合はまずありませんが、胸倉や襟首を掴むぐらいはあるかも知れません。やらせちゃって下さい。

流れの中では自然に見える行為でも、文書にして「X教官は、訓練生である私の襟首を掴んで非常階段まで引きずるように連行し、そこで耳元で罵声を浴びせながら、大声で挨拶を繰り返すよう強要した」と書けば、結構インパクトがあるものです。

 

 

ここまでやると、多分、「個別訓練」と称して別室に呼び出されることになります。

相手としても、他の訓練生の手前もあり、あなたとの間で「話をつけて」おく必要があると考えます。

 

主任教官、場合によっては訓練会社の経営者が面談する訳ですが、これは案外紳士的に行われます(ここで、集団で罵声を浴びせるなどしてくれれば、むしろ好都合です)。

 

相手は、「このような研修の意義をどう考えるか」といった切り口で、こちらの考えを引き出そうとしますが、「研修内容の意義を云々する立場にはありません」と言い、議論に踏み込まないようにしましょう。

あなたが言うべきは、「不当な人格攻撃や、労働基準法やその他の法律に反することを指導するのはやめていただけないでしょうか」といった内容です。

 

相手は、「これは研修の一手法であり、あくまで非日常を演出しているのだ」くらいのことを言って理解を求めようとするかも知れませんが、こちらは先程言ったようなことを繰り返します。相手方が「もういい!」と言って席を立つまで続けます、物別れで終わらせるのがここでの目標です。

 

このようなことを繰り返せば、あなたはどんどんターゲットになります。さすがに殺されることはありませんので、とにかく証拠確保に全力を上げて下さい。

 

十分な証拠を集めたら、最終日までの1日2日あたりは「折れて」も構いません。

こういう研修は、「卒業しなければ帰れない」と、終了日が延びたりするものもあります。あなたは誰にも打ち明けずに、ひたすら証拠集めをするのですから、これは精神的にかなりきつい作業です。

証拠を確保したら、「本当におかしくなる前に」おとなしく降伏した振りをして、研修を終わらせましょう。

<証拠確保は困難だが、必須。万全の準備を>

携帯の所持さえ禁止される状況にあっては、ボイスレコーダーの持込みは困難かも知れませんが、最近はペンやメモリースティックに偽装したものもあります。絶好の機会ですから、多少の経費は惜しまないようにしましょう。また、他の参加者の氏名や企業名は、しっかり記録しておきましょう。後日、証言をしてもらえる可能性があります。

 

<研修の終了後はただちに病院へ>

さて、無事に研修が終了して帰宅したら、ただちに心療内科か精神科を受診しましょう。

医師や臨床心理士に自分が体験したことを伝えながら、「教官の怒鳴り声の幻聴が聞こえる」「動悸が収まらない」「この世から消えてしまいたい」などと、自分の症状を正直に訴えましょう。

ここでは、「休職を要する」の診断書を得ることが目標です。あなたがされたことが酷ければ酷いほど、労災適用の可能性が上がっていきます。

 

あなたの精神疾患の直接の原因を作ったのがあなたの会社(の経営者や上司)ではなく、委託先のコンサル会社ということになれば、労災申請手続の際、案外スムーズに会社の協力を得られるかも知れません。

上司や経営者自身が行ったパワハラが原因であれば、会社は何としても事実を隠そうとして抵抗しますが、委託先の会社が行ったことであれば、「そのようなことをする会社だとは思いませんでした」という責任転嫁が可能なので、案外抵抗しないことも多いのです。

 

以上、3回に分けて、軍隊式スパルタ研修を利用する方法を紹介しました。

あなたが、「休職による立て直し」を検討しているときに、かかる研修のメンバーに選ばれたら、良い機会だと考えて、この方法を検討してみては如何でしょうか。