50歳台の半ばに差し掛かろうという時期に、図らずも5回目の転職活動をすることになりました。

結果として、活動期間3ヶ月で内定を得ることができましたので、「中高年の転職は難しくない」を自ら証明できたと自負してはおりますが、その前の、40歳台後半での転職活動に比べて、いっそう大変だったというのが正直な感想です。

今回の経験を踏まえ、中高年の転職活動において何が大切か、改めて考えてみたいと思います。

 

即戦力になれるかどうかが重要

年齢が高くなるほど、転職後の会社で勤務できる期間は短くなります。

53歳で転職した場合、一般的な定年退職年齢である60歳までは7~8年しかありません(現在は希望すれば65歳まで雇用継続して貰うことが可能ですが、役員にでもなっていない限り、嘱託等の身分での再雇用であり、条件は大幅に下がるのが普通です)。

ですから、企業としても、50歳を超えた人を雇用して、「時間をかけて教育しよう」とは決して思いません。基本的に「即戦力」であることが求められます。

高齢の応募者の採用面接では、「即戦力」になれる人材かどうかを見られている訳です。

 

「即戦力」の要求に尻込みする必要はない

企業の側が「即戦力」を求めているからといって、怖気づく必要はありません。

この「即戦力」という言葉を間違って捉えている人が案外多く、それらの人々は、「即戦力」を「会社に入ったその日から、第一線で100%の活躍が出来ること」と解釈し、「そんなことは自分にはできない」として、応募を断念し、自らチャンスを潰したりします。

しかし、元々普遍性が弱く、各々が独自のルールで成り立っている部分がかなり多いのが日本の会社の特徴ですから、いかに「即戦力」とはいえ、会社のルールに慣れるまでの数週間~数ヶ月は、他の社員に尋ねながら仕事をすることにならざるを得ないし、それを許さないのは一部のブラック企業だけでしょう。

また、転職先の業界での経験が無いからといって、それだけで諦めるのは早計です。

例えば、総務や経理、あるいは人事といった部門では、会社の業種に限らず共通する部分が多いと思いますし、営業のスキルがある人であれば、詳細な知識が求められる一部の技術営業以外は、他業種での営業経験を活かせる場面も多いでしょう。

業界経験がないことは素直に認めつつ、「こういう部分は共通するはずだ。業界の違いはないはずだ。だから自分には出来ます」と堂々と主張すればいいと思います。

少なくとも僕自身は、過去の転職活動の際は面接でそう言ってきました。謙虚さは忘れずに、しかし堂々とそう言い切ることで、内定を獲得してきたと自負しています。

これははったりでもなんでもなく、実際に入社したらその通りでした。



僕の職種は総務系だから特にそうかも知れませんが、営業でも、技術でも、あなたのこれまでの職業経験は、あなたが思う以上に、案外普遍性を持っているものです。

 

経営者と同じ土俵で語れるか

あえて中高年の転職者を採用しようとする場合、経営者は何らかの課題を有しており、外部から経験者を招聘することによって、その課題を解決したいと考えていることが普通です。

管理職採用では、最初から社長などの経営層が面接官となるケースも多いですが、面接の場では、その解決課題について共有し、経営者と同じ土俵で語り、解決への期待を抱かせることが内定を勝ち取るための必要条件となります。

ですから、面接に臨むにあたっては、その会社が何を課題としているかを掴み、その課題について自分なりによく考えておくことが大切です。

紹介会社経由の場合は、まともな(と付けなければならないのが悲しいことですが)エージェントであれば、クライアント企業の募集背景を良く把握しており、こちらが聞かなくとも教えてくれるはずです。

ハローワーク等の募集の場合は事前に情報を得ることは出来ませんが、実際のところ、会社が抱える問題、経営者が解決したいと考える問題は、だいたい似たり寄ったりです。

日経ビジネスや週刊ダイヤモンドなどの無料メルマガに目を通していれば、企業が共通して抱える課題がどんなものかは把握できると思います。

 

注意して頂きたいのですが、課題に対する完璧な「1つの解答」を用意し、それを暗記するようなマネは決してしないで下さい。

面接官である経営者は、その課題解決にこれまで悩み、トライアンドエラーを重ねてきたのです。

その経営者に向かって、あたかも経営評論家のように「その課題はこうすれば解決します」と上から目線で(あなたがそう思っていなくとも、相手はそう感じます)発言すれば、不快感を抱かせるだけです。

 

企業の抱える課題は、「わかっちゃいるけど、そうならない」ものです。

 

大切なのは、まずは面接官である経営者と感情を共有することです。

そうすれば、面接の場が「口頭試験」から「同じ土俵で語り合う場」となります。

 

面接に臨む前の準備は、現場を知らない評論家のご高説を模範解答として丸暗記することではありません。

課題をいろいろな角度から眺め、なぜその課題の解決が一筋縄でいかないのか、どのような困難さがあるのか、評論家が提唱する解決策を実際に実行するとしたら何が障害になるのか、といったことを概観しておくほうがはるかに有効です。

これから面接に臨まれる方にとって、わずかでもご参考になれば幸いです。

検討をお祈り致します。

 

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