ショーン・マクアードル川上氏の「経歴詐称事件」を見て、整形鼻の結婚詐欺師、「クヒオ大佐」を思い出した人も多いのではないでしょうか。

J-Waveのパーソナリティーを15年もやっていたのも驚きですが、ラジオはともかく、メジャーなテレビ番組にレギュラー出演などしてしまったら、かつての同級生とか、親類とか、故郷の知り合いとかがたくさんいる訳ですから、すぐにもバレそうなものです。

ただ、ちょっとググってみたら、報道ステーションに最初に出演したのが2015年の3月20日とのことですから、実に1年近く、経歴を詐称したままコメンテーターとして出演を続けた訳です。

案外長期間いけるもんですね。

 

会社の中にも多数生息する、”経歴詐称上司”

さて、このニュースを笑いながら見ていて、ハタと気づいたのが、サラリーマンの世界には、川上氏に負けずとも劣らない「経歴詐称上司」が多数生息しているということです。

そして、どうした訳か、この「経歴詐称上司」は、同時に「パワハラ上司」である確率が高いのです。

彼らは、部下にパワハラ行為をするとき、「俺の若い頃は・・・」という言い回しをしばしば使います。

「俺の若い頃は、こんなもんじゃなかった」

「俺の若い頃は、日曜も仕事をするのが当たり前だったぞ」

「俺の若い頃は、毎日11時過ぎまで働いて家に着くのは1時近かったが、それでも毎朝4時に起きて勉強したぞ」

 

いくつかは、聞いたことありますよね。

 

単なる根性論や営業成績だけでなく、実績をアピールすることもあります。

「俺が現場に出ていた頃には、月に○○件は契約を取っていたぞ。それで表彰されたんだ」

「今、主力商品となっている”▲▲プラン”は、俺が提案したものだ」

「◆◆◆のシステムは、俺のアイディアを会社が採用したんだ」

だから、俺はエライ、ソンケーしろ、ということですね。

 

でも、会社の研修に参加したら、講師がその上司の同期だったり、転勤でその上司を良く知っている人の下に動いたりすることがあり、その上司のことを聞いてみると、

「ハァ? それ、嘘だよwww」

「そんなこと聞いたことないよww」

という反応が返ってくることがしばしばあります。

「そういえば、▲▲プランが発表されたとき、あいつ、『こんなことは俺も前から考えていたよ』と言っていたなぁww」

というあたりが、案外正解だったりします。

 

これまた、上司も同期も後輩も、当時の自分を知っている人間が社内にゴマンといるのが分かっていながら、何でミエミエの嘘を言うのか分かりません。

ちょっと考えれば、バレる機会はたくさんあり、嘘がバレたら笑い者になるのは誰でもわかることだと思うのですが・・・。

 

もしかすると、あなたのパワハラ上司は「▲▲プランのアイディアなんて、俺だって考えていたんだ」という気持ち、そのプランを形にした人への羨望や嫉妬心を抱き続けていたのではないでしょうか。

その結果、ある種の屈折した心理から、いつの間にか「あれをやったのは俺だ」と自分でも半ば信じているような状態になったのかも知れません。

そうだとすると、パワハラの場でそういう発言をしているときには、その上司自身、嘘を言っている自覚がなかった可能性もおおいにあります。

 

ショーン川上氏も、高卒というコンプレックス、高学歴の成功者への憧れが、やがて経歴差詐称にまで発展していったのだと思うのですが、たぶん、川上氏自身、テレビ番組でコメントしているその瞬間には、自分が過去を偽っているという自覚はなかったはずです。

「自分はアメリカの有名大学を出て、MBAも取得し、経営コンサルタントとして成功している人物」だと、彼自身が、心から思い込んでいたのではないでしょうか。

 

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